2017年07月28日

文月の終わり、層倍なる暑さと暑気あたり

文月の終わり、層倍なる暑さと暑気あたり

先月の末には、梅雨の割に雨が少なく気温の低い日が多い印象から「寒暖の差が激しく過ごしにくい」と書きました。すると今月は真夏日に留まらず猛暑日もあり、短時間に限られた場所への集中豪雨で河川の氾濫ありと、逆の意味で過ごしにくい気候となりました。クーラーの効いた屋内で長時間仕事をしていると、外に出ただけで汗が噴き出してしまいます。写真はクリニック中庭のヒマワリ。植えた覚えが無いのにあっと言う間に成長し花を付けました。実は野鳥のエサとしているヒマワリの種が自然発芽した結果です。




文月の終わり、層倍なる暑さと暑気あたり
ほぼ毎日の様にキジバトが訪れています。多い時は4羽、親子あるいは二組のつがいでしょうか?




文月の終わり、層倍なる暑さと暑気あたり
藤棚の中にキジバトの巣があり、丁度出てきたところを400mm望遠で撮影。意外に怖い顔です(笑




文月の終わり、層倍なる暑さと暑気あたり
木々の下草としている夏の宿根草が次々に花を咲かせています。




文月の終わり、層倍なる暑さと暑気あたり
半夏草




文月の終わり、層倍なる暑さと暑気あたり
白桔梗




文月の終わり、層倍なる暑さと暑気あたり
こちらはガクアジサイ、開院時に鉢植えでいただいた個体を庭に移植したところ毎年花を咲かせています♪




文月の終わり、層倍なる暑さと暑気あたり
一般的なアジサイも花盛り、薪ストーブの灰を下土に混ぜてアルカリ性に土壌改良を試みた成果なのか?青色が美しく出ています。




文月の終わり、層倍なる暑さと暑気あたり
今週、須坂市水道局の協力を得て給水車から透析原水タンクへの給水を行う実地訓練を行いました。




文月の終わり、層倍なる暑さと暑気あたり
災害などで水道供給が途絶した場合でもすぐに治療停止にならないように、容量2トンの原水タンクが設置されています。通常は水道水からの供給により一定量の貯水を維持しています。断水時には給水車からタンク上部の受水口に水を供給します。




文月の終わり、層倍なる暑さと暑気あたり
給水車の給水口からタンクまでホースの取り回しを実地確認し、実際に給水まで行いました。災害時は使用水量の少ない治療モードに切替て治療時間も3時間に短縮して透析を行いますが、それでも2トンの貯水量では十分と言えません。現在余裕を持って原水を確保するにはどれだけの容量が必要なのか、臨床工学技士を中心に検証を行っています。断水時のみ使用する補助タンクを増設することで原水確保を確実にするとともに給水車の出動回数を減らすことも可能となるため、設置の必要性についても検討中です。




今月の治療指標の達成度です。
文月の終わり、層倍なる暑さと暑気あたり


文月の終わり、層倍なる暑さと暑気あたり


透析量(Kt/V)の平均は横這いですが、1.8以上の患者さんが8割以上を占めています。透析効率が1.8未満の方のプロファイルは、体格が大きく標準的な透析では透析量を確保出来ないケース、導入間もない方でこれから透析量を増やすケース、脱血不良で一過性に低下しているケースが挙げられる他、栄養状態が思わしくなく敢えて透析量を減らしているケースも増えています。その栄養指標は蛋白摂取量の指標nPCR、血清アルブミンともに低下傾向が続いています。昨年も暑くなると食欲が落ちて若干低下しましたが、今年は更にアルブミンが低下していました。回復が遅い例では前述の様に透析量も敢えて落として回復を待つ状態です。透析患者用の栄養補助食品もサンプルを用意し試してもらっています。低容量で高カロリーのため若干甘さが強いのですが、口に合えば自費で購入して頂き経口摂取カロリー維持の一助に利用してもらいます。筋肉量の指標である%CGRも高い群と低い群の二極化が進んでおり、それぞれに対応したきめの細かいアプローチが必要と考えます。高齢者にも美味しく十分な蛋白質を摂っていただくにはどのような手段があるのか、時間は掛かりそうですが是非突き詰めてみたい課題の一つです。



文月の終わり、層倍なる暑さと暑気あたり
ギボウシの花、年々株が大きくなり花茎の本数も増えてきました。




文月の終わり、層倍なる暑さと暑気あたり
清楚であり涼しげで、この季節によく似合います♪




文月の終わり、層倍なる暑さと暑気あたり
今月は中学生の職場体験実習があり2名の学生さんが訪れました。外来での診察や透析回診を見学し、検査や伝票処理といった裏方の分野では実際に手を動かしてもしてもらいました。




文月の終わり、層倍なる暑さと暑気あたり
外来にレトロ調の時計を置きました。ニキシー管という真空管で数字を表示しています。時計そのものはクオーツ制御で正確です!





文月の終わり、層倍なる暑さと暑気あたり

熱中症が屋内でも発生することは皆さんご存じと思いますが、最近ではクーラーをつけていても熱中症になる危険性が指摘されています。食欲不振や倦怠感など暑気あたりの症状を話す患者さんにお話しを聞いてみると、実に多くの方がクーラー利用されていました。ほとんどの方は設定温度が28℃固定で実際の室温は測定しておらず、夜間は消すことが多いともことです。エアコンの設定温度と実際の室温の乖離は意外に多く、室温に合わせて設定温度も柔軟に変更した方が良さそうです。また建材への蓄熱により夜間エアコンを切った後で室温が再上昇することも多く、タイマーによるオンオフ管理を上手に利用することも有用です。

まだまだ暑い夏は続きますが、工夫を重ねて上手に乗り切りましょう!



【お知らせ】
・一般外来部門は完全予約制です。受診の前に必ずご連絡をください。
・腎機能は急に悪くなったのか、徐々に悪くなってきたのかで対応が変わります。以前の検査結果がある方は必ず受診の際にお持ち下さい。
・透析部門では新規受け入れ枠がまだ若干空いており、送迎サービス付きで対応可能です。ご希望の方は先ずご連絡ください。
・当院では80名を越える患者さんが毎日治療を受けております。お互いに気持ちよく治療を受けて元気に帰宅されるように職員一同努めております。この治療環境を維持するため「お互いさま」の気持ちを大切に考えています。よって、セクハラ・パワハラなど治療環境を損なう行為が反復し悪質と判断した場合は毅然とした対応を取ることもありますので、ご理解とご協力のほどをよろしくお願いいたします。


同じカテゴリー(ひとりごと)の記事画像
手強かった弥生の雪、麻疹と紅麹
如月における春の気配
令和6年辰年睦月の冬景色
令和5年師走の下旬〜季節に追いついた外気温
霜月の色
暑くても寒くても透析間体重は増加する、季節の境目の気温落差
同じカテゴリー(ひとりごと)の記事
 手強かった弥生の雪、麻疹と紅麹 (2024-03-26 15:48)
 如月における春の気配 (2024-02-23 15:28)
 令和6年辰年睦月の冬景色 (2024-01-25 14:37)
 令和5年師走の下旬〜季節に追いついた外気温 (2023-12-25 10:38)
 霜月の色 (2023-11-23 16:48)
 暑くても寒くても透析間体重は増加する、季節の境目の気温落差 (2023-10-22 16:46)

Posted by Kidney at 20:47│Comments(1)ひとりごと
この記事へのコメント
酷暑、お見舞い申し上げます!!
いつも縷々に観察治療頂き、深く感謝申し上げます。
{お知らせ}欄、ご拝読いたしました。
ヒョツトしてと小生の胸を問いただした一瞬でもあります。?
夫婦でお世話になり感謝の意のみであり、しかしながら、長年、しかも、週三回の治療訪院するとスタッフの皆さんと
ややもすれば勘違いを起こし、勝手な言動でご迷惑をお掛けしているのでは!!と反省をすべきと認識します。
患者と、医療の関係はどこまで行っても
患者は疾患を診て貰う側である認識を改めて持つ必要を感じます。
今後とも宜しくお願い申し上げます。
Posted by 西和 at 2017年07月29日 14:57
上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。

QRコード
QRCODE
インフォメーション
長野県・信州ブログコミュニティサイトナガブロ
ログイン

ホームページ制作 長野市 松本市-Web8

アクセスカウンタ
読者登録
メールアドレスを入力して登録する事で、このブログの新着エントリーをメールでお届けいたします。解除は→こちら
現在の読者数 2人
プロフィール
Kidney