2019年06月26日

空梅雨なれど紫陽花は咲く

空梅雨なれど紫陽花は咲く

令和が始まり2ヶ月が過ぎようとしています。年号の略称である「R」にも少しずつ慣れてきました。
梅雨と言えばシトシトと静かに雨が降り続けるイメージですが、今年は突然激しい雨と雷が短時間で通り過ぎる真夏の夕立のような降り方が目立ちます。




空梅雨なれど紫陽花は咲く
天候は荒れ模様ですが季節の風物詩「紫陽花」は今年も順調に育っています。




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今期はまだ植木屋さんが夏剪定に入っていないので周囲の木々もこんもりした印象。




そして紫陽花の季節になると近接撮影のためマクロレンズが活躍。
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空梅雨なれど紫陽花は咲く




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空梅雨なれど紫陽花は咲く




先週末は名古屋で日本腎臓学会が開催されました。今週末は日本透析医学会が横浜で開催され当院スタッフも発表を行います。昨年、栄養状態の指標である血清アルブミン値が低いケースに対し、アルブミン漏出量の少ない膜を導入しました。ニプロ社のファインフラックスのEシリーズで、カタログ上アルブミン漏出量が1セッション(4h)で1g以下です。この膜の全体の特徴は血液に直接触れる膜表面が極めて滑らかであり、時間経過と共に膜表面が血液中の成分で覆われ物質移動が起こりにくくなる(フィルターの目が詰まる)ファウリング現象が起こりにくいことです。逆にいえば目詰まりしにくい分だけ余計な圧力が掛かると必要な物質まで漏れてしまう可能性があり、その圧力(TMP)を低く保つ事が大切になります。当院ではファインフラックスシリーズを採用する前に、透析回路の静脈側の回路径を太い製品に切り替えてTMP(膜間圧力差)をはじめとする各圧力値に及ぼす影響をモニターして来ました。TMPが下がればフィルターが詰まりにくい膜を使用してもアルブミン漏出を抑制出来る可能性があるからです。その結果を今週末発表して来ます。




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6月初旬のジューンベリーの実、たまにヒヨドリが啄みに来ていました。




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初夏の花シモツケ、マクロ撮影です。




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園芸コーナーのラベンダーは4月から並びますが、露地植えは6月に入ってからが本番です。




今月の治療指標の達成度です。
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透析医会の指標ではほ今月も全て90%以上の達成度を維持しています。ESA抵抗性の大球性高色素性貧血で先月葉酸の経口補充を開始したケースでは、Hbの増加はみられませんでしたがMCV, MCHは低下し貯蔵鉄も低下しました。造血が回復した可能性があり貧血改善自体への効果が見られるか投与を続け結果を見守ります。
栄養関係ではnPCR以外低下傾向にあり懸念しています。昨年も5-6月頃からの低下傾向を認めましたが、本年はAlbの低下が目立ちます。4月のAlb測定試薬の変更の影響もあり他の栄養指標とともに経過をみる必要がありますが、アルブミン漏出量の少ない膜の効果は限定的である可能性も出てきました。やはり重要なのは経口摂取の維持なのかもしれません。
これから本格的に暑くなると食欲も更に低下する可能性があります。今週の検査解説の回診では尿酸、血清リンなど蛋白摂取により上昇する数値の低い方が多く見られました。暑くなる前の今のうちにしっかり蛋白質を摂取し「精を付ける」ことが夏バテ予防にも大事である旨お話しました。また多くの方はカリウム値が低めでまだまだ旬を迎える夏野菜を楽しむ余地がありそうです。高効率な透析は食事の質も上げる潜在力があります。積極的な溶質除去で余裕が出来た分、しっかり食べて栄養の維持に努めましょう。



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初夏の中庭




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白いホタルブクロも花を咲かせました。




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キク科のストケシア、白花と青花がありシラカバの株元で涼しげに毎年咲きます。




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青花のマクロ撮影。




昨年東京都で透析排水により下水管が損傷する事案があり日本透析医学会でも排水基準の遵守を求めています。当院では毎年排水を測定し下水道基準を満たしているか評価を行い地元水道課に結果を報告しています。更に万全を来すために排水浄化設備の導入を準備しています。併せて貯水槽の容量アップを行い災害などによるインフラ破綻時の対応強化を図る予定です。


須坂 腎。透析クリニック


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Posted by Kidney at 18:54│Comments(0)ひとりごと
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