夏に高くなるのは?

Kidney

2014年08月25日 18:14




このところインターネットで検索する頻度の高いもの、Yahoo-天気、ウェザーリポート、気象庁の高解像度降水ナウキャスト。仕事の合間、特に夕方から夜にロードワークに出掛けることが多いこともあり、その時間の天気を予測するためです。昼のニュースで夕方以降の降水確率を見ても参考にならず、3時間刻みの天気予報もコロコロと表示が変わり・・・雨雲の動きや落雷情報を時系列で見て判断することが多くなりました。敷地管理人さんに指示する庭の水撒きもこれで検討しています。



庭と言えば猛暑で初夏の花が一段落し、盛夏の花にシフトしつつあります。

去年は咲かなかった「凌霄花(ノウゼンカズラ)」も遅ればせながらツル状の枝先に濃い色の花を付けました。百日紅も徐々に花を開かせています。今年は下草に植えたチェリーセージ(一枚目の写真)やサルビアも良く花を付けて彩りを添えています♪




これも下草のひとつギボウシの花。

観賞の対象は主に葉でリーフプランツとしての性格が強いギボウシ、夏になるとニョッキっと花茎が伸びて淡い色を咲かせます。清楚な花はどこか涼しげで、控えめな形態ながらしばし目を奪われます。





夏に高くなるものとは?、気温や湿度は言うに及ばず、今年は日照不足と多雨の影響で野菜の値段も高くなっています。腎臓内科医がこの時期遭遇する頻度の高い病態が「高カリウム血症」。キュウリ、トマト、ナスといった夏野菜や果物が旬を迎える夏から秋にかけて要注意なケースが増えます。カリウムは主に細胞の中に分布するミネラルのため、野菜や果物に限らず肉や魚にも含まれます。肉や魚の摂取量は年間を通じてそれほど変わりませんが、どうも野菜や果物は旬の時期に明らかに摂取量が増える様でこの時期に多い印象です。腎機能が正常であればカリウムはその適正な摂取により腎臓でのナトリウム排泄を促し血圧降下に一役買う「善玉」の側面があります。一方でカリウムは99%腎臓から排泄されるため腎不全になると体内に貯留し高値を呈しやすくなります。カリウムが高いと何故困る、逆に言えば我々が多くのミネラルの中でなぜカリウムに最も注意を払うのか、その理由は心臓の電気的活動が細胞内外のカリウム濃度に強く依存しているからです。簡単にいえばカリウムが高くなりすぎると心臓の筋肉を収縮させる電気信号が生成されなくなる、つまり最悪止まってしまうわけです。心臓が止まると言うことは・・・説明するまでもなく極めて危険な緊急事態です。以前昼の時間に放映されていた某テレビ番組で「スイカは腎臓に良い」と紹介されたところ、例年よりカリウム値の高い方が増えて困ったことがありました。ほとんどの方がその番組を見たり、噂を聞いて「スイカ」をいつもより多く食べておられました。ちなみに「スイカには利尿作用があるため腎臓に良いらしい」という説があるようですが、当然医学的には証明されていません。

一般的に成人のカリウム摂取量は一日3,000mgとされていますが、透析患者さんを含む一定以上の腎不全の方では半分の1,500mg以下が推奨されています。野菜や果物を全く食べてはいけないのではなく「半分程度ならば問題無く食べることが出来る」ということになります。量より質で「旬」を味わっていただきたいと思います。





今月の自主機能評価指標(治療指標)

新規導入の方の貧血や病後で貧血が一過性に悪化した方の回復が進み Hb > 10.0g/dlの割合が増加しました。一方で表にはありませんがESA製剤の使用量は低下しており維持量にシフトしている印象です。リンも全体的に良い数値でしたが猛暑による食欲の低下が影響していないか心配なところです。nPCR(蛋白異化率、蛋白摂取量の目安), アルブミン値の低下は見られませんでしたが要経過観察です。





ある日の夕方

カメラを用意している間にどんどん暗くなり・・・残照に近い近い夕焼け。





また別の日の夕方

雨上がりの西の空に太陽が出てきました。もしかすると東の空には・・・・






スタッフも空を見上げています・・・




うっすらと、

虹が架かっていました。
(Jpeg変換後の画像で・・・極めて見えにくいのですが、大きな虹でした!)


須坂 腎・透析クリニック

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