静かな晩秋

Kidney

2021年11月26日 17:28


霜月も残り数日、つまり2021年も残り1ヶ月と少しになりました。





中庭では紅に遅れて白い寒椿が開花。




紅い寒椿も次々に開花し彩りの少なくなるこの時期の庭には貴重な存在です。




昨年は感染対策で多忙を極め飾り付けが出来なかったクリスマスツリー、今年は箱から出すことにしました。





(東洋経済オンラインより)
国内の新型コロナワクチン接種状況は先月から微増し2回接種者は76.5%に達しました。



(NHKコロナ特設サイトより)
主要先進国における接種率を見てもわが国は高い部類に入ります。




我が国の新規感染者数は現在低く抑えられ長野県内でもゼロの日が続いています。




イギリス



ドイツ


韓国

一方でわが国と同レベルのワクチン接種状況にもかかわらず韓国や欧州の一部では感染者数の増加が見られます。国により感染増加の原因は異なると思われますが世界的に見て感染収束にはほど遠い状況であることは否めません。南アフリカでは新規変異株の出現と従来株からの置換率の上昇が報告されおり、変異株の出現と大規模流行との相関があることから出入国における検疫のガードを下げる時期では無いと考えます。

ワクチン接種完了から8ヶ月を経過する人々も出始める今後の対策として、ブレークスルー感染対策としてのブースターショットの体制作りと実行が求められます。またワクチン接種を躊躇う人は今一度有効性と副反応を吟味して欲しいと願います。




12月に透析コンソールが新型に入れ替わる予定です。第1透析室の20台が全て入替となるため、現在デモ機1台が稼働して回路の組み方などスタッフが操作法について習熟中です。

大型の画面となり情報の視覚的確認がし易くなっていますが、無駄な空間が多くフォントが小さいなど画面の大きさに対してレイアウトが雑で改善の余地があるように感じました。また、各種アラームの音質が劣化しておりデモ機設置から1ヶ月近く経過しますが未だに耳障りです。従来機に採用されていた音源となるチップが生産終了となり、代替えの音源を採用したとの事です。例えるならばスマホの呼び出し音が数世代前のガラケーの音源に先祖返りしたような印象であり、耳にする頻度が多いだけにこの部分も改善を要望したいところです。治療におけるスペックは問題ありませんが完成度の低さはモノ造りを得意としてきた我が国の製品として実に残念に感じるところです。




暖房の季節になると活躍する加湿器、当院では10台近く稼働しています。そして大切なのは加湿器のフィルター管理でありこれを怠ると臭いやカビをまき散らすことになってしまいます。




大型加湿器の場合フィルターも大きく洗浄やつけ置き洗いの場所を確保したいとスタッフから要望があり、バックヤードの汚物流しを撤去しステンレス製の洗い場を新たに設けました。冬場の環境管理に一層努めたいと思います。


2021年11月の治療指標の達成度です。




日本透析医会の指標ではiPTH以外90%以上の達成度を維持しています。iPTHについては内服ビタミンD製剤の出荷調整の影響で処方が困難となり注射薬に切り替えた症例で上昇が散見されました。投与経路の変更で高カルシウム血症や高リン血症の発生を回避するため静注製剤の容量を低めにした結果でもあります。全例容量を調整しており来月以降の検査で適正値に戻ると予想されます。独自指標については大きく変化はありませんが、涼しくなると感染が関与したβ2MGの上昇が見られます。除去率は80%弱を維持出来ています。



サンシュユの実、今年は豊作♬



2020年の冬から中国武漢からパンデミックを引き起こした新型コロナウイルスに日常が侵食される日々ですが、今月はいつになく静かな晩秋でした。しかし世界規模での流行は続いており感染に対するガードを下げる事無く、行動変容を継続しつつ日常生活の自由度を少しずつ広げてゆくことが大切に思います。

須坂 腎・透析クリニック

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