2023年05月24日

朝に暖房、昼に冷房、キツい五月の寒暖差

朝に暖房、昼に冷房、キツい五月の寒暖差
エゴノキの花、今年は花付きが豪華です。




朝に暖房、昼に冷房、キツい五月の寒暖差
西日を浴びるサツキとシャクナゲ。ライラックの花が終わるとサツキが咲き出します。まさに五月に咲く草木。




朝に暖房、昼に冷房、キツい五月の寒暖差
宿根草のシランも中庭に彩りを加えます。



寒暖差による自律神経の不調に注意
季節の変わり目は寒暖差が大きく体も気候の変化に慣れていないため体調不良が生じやすい時期と言えます。特に寒暖差が7〜8℃以上になると寒暖差疲労や寒暖差アレルギーと呼ばれる症状が出やすくなると言われます。
朝に暖房、昼に冷房、キツい五月の寒暖差

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花粉症の時期が終わったのにサラサラした鼻水やくしゃみの症状が突然現れる場合など、寒暖差による自律神経の乱れが影響しているかもしれません。特徴は花粉症の様に24時間持続することはなく、起床時や排便・排尿時など自律神経のバランスが変わりやすいタイミングで発現し、それ以外の時はほぼ無症状です。規則正しい睡眠や食事、適度な運動や入浴が効果的と言われますが根本的な治療では無く、症状に応じて抗アレルギー薬を併用して症状を緩和させることもあります。多くは季節が進み寒暖差が少なくなると自然軽快します。



医薬品の出荷調整
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昨年から処方したくても薬局に該当薬が無く調整が必要なケースが目立ち始めました。特にビタミンD製剤は透析患者の二次性副甲状腺機能亢進症の治療に必要不可欠であり内服から注射製剤への変更など、現在は収束しましたが数ヶ月にわたり調節が必要な状態が続きました。今なお、一部の薬剤では後発品の流通量が低下し先発品に切り替えるなど処方薬の供給不足が続いています。

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医薬品が出荷調整に至る理由は後発品メーカーの問題に新型コロナパンデミックが重なるなど複合しており速やかな解決にはほど遠い印象です。更に春頃から糖尿病治療薬の一つであるインクレチン関連薬の一部に出荷調整がかかり、来月以降処方を中断せざるを得ない可能性が出てきました。


医薬品の保険適応外での使用はやめましょう
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また糖尿病の治療薬として処方箋が必要な薬剤であるにも関わらずダイエット目的で自費診療に使われていることも大きな問題です。フェイスブックにこのような広告が散見されます。


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GLP-1作動薬は低血糖を来しにくく使用制限の多い慢性腎不全患者でも使用可能なことから、透析患者の血糖コントロールに際して大変重要な位置づけの薬剤と言えます。世界的な需要の高まりから生産が追いつかず出荷調整が掛かる中で、本来の目的以外に使用することで本来必要とする方が使えない状況が起こりつつあります。


朝に暖房、昼に冷房、キツい五月の寒暖差
このような医薬品の適応外使用に対しては日本糖尿病学会からも警告文が発出されています。


朝に暖房、昼に冷房、キツい五月の寒暖差
https://news.yahoo.co.jp/articles/001fdf9316f7fa01dae33fa49ee75d881f7ed2b1?fbclid=IwAR27VfK_YBqC9oEHnlCj9RXrdzwXuMBafRfw19U7LnMLDArxTZqqXgDmChE
(Yahooニュースより)
健康被害もでており不適切な使用は健康リスクでもあります。

医薬品が本当に必要な方に使用されるために、適応外の使用は厳密に禁止されることを希望します。





今月の治療指標の達成度です。
朝に暖房、昼に冷房、キツい五月の寒暖差

朝に暖房、昼に冷房、キツい五月の寒暖差

日本透析医会の指標はほぼ90%前後で推移しています。i-PTHに関しては腎不全と関係なく上昇する原発性副甲状腺機能亢進症で測定感度以上に上昇しているケースを除外しています。当院独自指標もほぼ変化無く、透析前β2MGは22台と低く栄養指標も概ね横這いです。高齢者において高効率の透析からマイルドな透析条件に移行するケースが多くβ2MG除去率>80%の割合はかなり低くなってきました。



朝に暖房、昼に冷房、キツい五月の寒暖差
開花直前、夜のエゴノキ。



朝に暖房、昼に冷房、キツい五月の寒暖差
連休後にどの程度感染者が増加するか心配していましたが幸い定点観測上は微増でした。5類になり世の中の感染に対するガードは一気に低下した印象ですがウイルスは何一つ変わっていません。高齢者・持病のある方、それら高リスク群に接する方々は相応に感染予防策を取りましょう。


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須坂 腎・透析クリニック


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Posted by Kidney at 16:40│Comments(0)ひとりごと
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