2013年07月30日
開院4ヶ月 途中経過報告
遅ればせながら向日葵が開花しました。
地上高30cm程の矮性種。
同時期に蒔いた高生種は地上高2mまで成長
先月のブログに載せた種を付けた双葉の写真、
あの個体が最も成長しています。
来週には開花を期待!
その向日葵の根元
なにげに涼しそう〜
夏の花「百日紅」
移植1年目から良く咲いてくれました♪
この時期に咲くもう一つの花、ノウゼンカズラは個体が若いためか今年は葉っぱのみ(汗)
来年の開花を期待!
須坂 腎・透析クリニックは本年4月1日に開院。
あっと言う間に4ヶ月が過ぎました。
透析部門においては今月1日から全台オンラインHDFを開始しました。
比較可能な30数名において転院前の数値と、オンラインHDF開始後2週目のβ2マイクログロブリンの数値を比較してみました。既に有意な低下を認めています。二例ほど上昇していますが感染などの背景要因がある症例であり今後の推移を確認したいと考えています。β2マイクログロブリンは従来の透析では除去効率が悪く、透析水の汚染により高値を示す傾向があります。長期に高値の状態が継続すると骨や腱などの組織に沈着し運動機能の制限や疼痛の原因となります。従って超純水を用いたオンラインHDFはβ2マイクログロブリンの上昇を抑える効果的な方法と言えます。今週より症例によってはより除去効率の良い膜(ヘモダイアフィルター)に切り替えて更なる除去効率アップに取り組んでいます。
当院ではオンラインHDFのみならず様々な透析条件を最適化することで透析効率のアップに努めています。
これは月・水・金午前の部で治療を受けている人の平均血流量です。血液透析を行うには一定量の血液を体外に取り出し老廃物や余分な水分を除去して再び体外に戻す「体外循環」が必用です。そして単位時間あたりの血流量が多いほど透析効率は良くなる傾向にあります。3月は転院前の数値です、4月からは超純水および無酢酸透析により血圧が低下する頻度が少なくなりより高流量を維持することが可能となりました。比較的高齢者の多い午前の部においても平均血流量は一分間あたり270mlを越えています。
その結果
透析効率を示すKt/Vは1.73と元々良い数値でしたが更に1割以上アップしています。透析効率が上昇し老廃物の除去量が高まるとその分だけ食事制限が緩和されます。特に透析患者さんの生命予後に大きく係わるとわれるリンについては、従来上昇しないように含有栄養素であるタンパク質の制限を指導してきました。当院ではここ二ヶ月蛋白制限を指導した患者さんはいません。透析効率がアップしてリンの数値が下がったため、むしろ「もう少し食べて下さい」と今までとは真逆の結果説明をしています。多少リン値の高い方がいても透析効率のアップと薬物療法で何とかしましょうとご提案できるケースがほとんどでした。今後蛋白摂取量を反映する蛋白異化率(nPCR)やリン値、栄養状態の指標であるアルブミン値とともに推移を見守りたいと考えています。
午後の患者さんの結果は以下の通り。
比較的若く安定した方の多い午後〜夜間の透析患者さんは元々血流量も多めでした。午後の透析枠では高齢の方の治療も開始したため3月と4月ではほぼ変化がありません。しかし高齢の方でも血圧が安定していることを確認しながら徐々に血流量をアップ、全体では一分間あたり300mlに近い高血流の透析となっています。
当然ながら透析効率も上昇しています。午前の部よりも絶対値が低いのは、午後の部は男性が多く体格の良い方が多い一方、午前の部は女性で高齢の方が多く体格が華奢であることが影響していると考えられます。Kt/Vは体格の小さな方ほど高値となる傾向があるためです。
透析効率のアップにも限界はありますが薬物療法と組み合わせて、患者さんがなるべく制限のない食生活を送れるように今後も創意工夫を続けたいと思います!
患者さんが持ってきてくれた「ガーベラ」
クリニック前を歩く近所の方々にも好評です♪
患者さんご提供の写真
一般外来の待合に展示させてもらっています!
須坂 腎・透析クリニックでは、
地域と患者さんのニーズに耳を傾けて
患者さんと共に
その方に合わせたより良い医療を提供すべく
今後も頑張ります!
一般外来では遠方からも腎臓病の相談に受診される患者さんが増えてきました。腎臓病と関連の深い生活習慣病の診療にも力をいれています。お気軽にご相談下さい。
須坂 腎・透析クリニック
Posted by Kidney at 15:07│Comments(0)
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