2016年04月25日

4年目の新緑

4年目の新緑
このところの温かさでライラックのつぼみが開き始めました。昨年よりも房状の花が沢山ついておりクリニックの玄関脇を賑わせています。正面の沈丁花は既に花が終わり新芽を伸ばしつつあります。そのとなりのジューンベリーも一斉に白い花を咲かせましたが、先週の強風で一斉に散り今年もシャッターチャンスを逃しました・・・。






4年目の新緑
中庭も春らしくなってきました。ムスカリやタイツリソウは放置してもこの時期になると花を咲かせます。多年草は手間がかかりません(笑)ステップの両サイドには恒例のキンレンカ(ナスタチューム)とマリーゴールドを植えました。






4年目の新緑
透析室からも中庭の新緑が楽しめます♪





4月14日、16日と短期間に震度7の強い地震が熊本・大分両県で発生しました。強い地震が短期間に連続して生じた今回の震災は、阪神淡路、新潟中越、東北でも経験されず、避難場所から自宅に引き返した際に被災された方も多いようです。余震は本震よりも小さく次第に減弱するといった知識は、普遍的な事実ではなく単なる経験則でしかないことを思い知らされました。災害への備えはある意味想像力豊かでなければいけないのかもしれません。

東日本大震災の当日、宮城県内の透析施設では100%が停電、91%が断水に見舞われ、翌日の午前9時の段階で透析が可能であった施設は14%に過ぎなかったと、2011年の透析医学会で報告した仙台社会保険の木村医師は「血液透析医療は災害に弱く、ライフラインに依存した治療であることを実感した」と述べています。血液透析を行う上で水と電気は必要不可欠です。また通勤困難によるマンパワーの不足、物流停止による器材や薬品の不足も想定されます。

クリニックでは増床工事に併せて自家発電装置の導入を検討しています。また敷地内での井戸水の確保が困難であるため給水車の優先的配置を関係自治体と今後協議したいと考えています。物品に関しては増床の際に器材庫の拡張を行いストックの備蓄を考慮する予定です。また患者さんの緊急連絡先の更新、災害時のデータバックアップ(クラウド利用)は」現在進行中です。

長野県北部では1847年善光寺地震の震源断層と考えられている長野盆地西縁系断層があり、全国的に見ても活動的な断層とされています。日本列島に居住している以上は何処にいても起こりうる災害として、必要な備えで減災を意識することが大切と感じました。透析患者さんには普段から体重増加=飲水量について余裕のある自己管理をお勧めします。





4年目の新緑
今年はフジも例年より早く花を付け始めています。昨年はツツジより開花が遅れて始まりましたが、今年はほぼ同時か早いくらいです。




今月の治療指標の達成度です。(PTHとβ2MGは隔月測定のため3月のデータです)
4年目の新緑
nPCRや血清アルブミンが横這いながら、血清リンがやや上昇しました。回診でお話しを伺った中では、お花見など外で飲食する機会が多くインスタント食品や出来合いの弁当やおかずが多かった印象です。肉や魚といった蛋白質の構成要素となっている有機リンの消化管からの吸収率は40〜60%です。これに対し食品添加物に含まれる無機リンの吸収率は90%以上と高くより血清リン濃度を上昇させやすい物質です。加工「食品」の他に清涼飲料水にもこの無機リンが大量に含まれていることがあります。特にコーラ類は約350mlで40〜70mgと多く注意が必要です。

静注鉄製剤の使用法に関して2015年のガイドラインでは週1回50mg以下でかつ月200mgを越えない量が安全上望ましいとされました。当クリニックでは鉄含有量40mgの製剤を週2回で1クール1ヶ月の使用から、フェリチン過剰を抑えるため週2回で1クール2週間に短縮して投与してきました。その結果98%の患者さんでフェリチン値300g/ml以下を維持しておりESAの週間使用量もDOPPSの平均より下回っています。しかしながらわが国における観察研究で静注鉄剤が週50mg以上の患者群は鉄剤が投与されていない群より有意に心・脳血管系合併症や感染症のリスクが上昇することが報告されており、今月から原則週1回の投与としガイドラインでは13回1クールですが、毎月の採血結果でその都度中止/延長を検討するするスタイルとしました。


今月から須坂市内にオープンしたサービス付き高齢者住宅「ナーシングホーム須坂」さんと連携し、在宅療養が困難となった患者さんの透析を受け入れています。本格的な受け入れは増床以降(本年秋頃)になりますが、施設で患者さんを担当する職員さんには当クリニックまでお越し頂きシャント音の聴取など透析看護の初歩を研修して頂きました。また近いうちに院長が腎不全や透析医療について出張講義をする予定です。在宅での治療が困難になっても地元で生活が継続出来ることのメリットは計り知れず、地域のニーズに合った施設が動きはじめました。当クリニックでは透析医療に関して可能な範囲でバックアップしたいと考えています。





4年目の新緑
ブーゲンビリアが今季二度目の開花です。温度が合えば周年で咲かせるそうなので、この場所がお気に入りなのかもしれません。





4年目の新緑
玄関脇のハナミズキも満開となりました。





須坂 腎・透析クリニックも3周年を迎えました。
4年目の新緑
血液透析を中心に患者さんのニーズに幅広く対応出来るクリニックとして、今後も情報発信したいと考えています。




須坂 腎・透析クリニック


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Posted by Kidney at 20:54│Comments(0)ひとりごと
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