2017年06月27日

水の月の水無月

水の月の水無月
6月の旧称「水無月」。水が無い月ではなく「水の月」を意味するそうです。今年は梅雨入りしたもののまとまった雨は意外と少なく、むしろ寒暖差が大変大きく過ごしにくかった印象が残ります。

クリニック中庭の木々も新緑から深緑となり夏の風情をまとい始めました。春先に来ていた鳥たちのうち今でも顔を出すのはスズメのみ、かわりに写真のキジバトが時につがいで良く訪れるようになりました。写真に収めることは出来ていませんが、少し大柄で青みがかった「オナガ」も希に飛来します。





水の月の水無月
天候不順の影響か今年は紫陽花の開花が遅れており、花付きも例年に比べて悪い感じです。




水の月の水無月
かわりに、昨年植えたラベンダーが今年も花を付けました。




水の月の水無月
シモツケも例年通り安定した開花です。




雨が少ない分、外を走る機会が多くなりました。日中は暑いので走り始めるのは夕方遅くから、まだ陽が長いので19時過ぎても足下が良く確認出来ます。早いもので既に夏至を過ぎてこれから徐々に日の入りが早くなり、そう考えるともうすぐ今年も半分終わってしまうことを実感します。この季節に外を走っていて違和感を覚えるのはあたりに漂うかすかな臭気・・・それは栗の花。隣の小布施町は栗の名産地ですがこちらでも結構匂います。今月その小布施で栗の花に負けない?臭気あふれる食べ物をアテに酒を飲む企画があったようです。告知のパンフを見るとシュールストレミング、ホンオフェ、臭豆腐などそうそうたる迷品が挙げられていました。残念ながら出張で参加いえ見物は出来なかったのですが、このような独自色豊かな企画は大変面白いと感じました。

臭い食品の共通項はやはり「発酵」です。シュールストレミングはニシンの缶詰、あまりの臭気に輸入制限や航空機内の持込制限があるほどで、臭気は納豆の18倍とも言われます。ホンオフェはエイを発酵させたもの、臭豆腐は名前の通り豆腐を納豆菌と酪酸菌で発酵させたものです。いずれも微生物が蛋白質を分解することで旨味の成分(アミノ酸)が増えて、ニオイに慣れてしまえばクセになる旨さとも言われます。ここ数年耳にする熟成肉も同じ原理で、上手に仕上げると香りや旨味が引き出されて大変美味しくなります。更には魚を熟成させて一仕事かけて寿司に仕上げる熟成寿司も出てきました。2週間寝かせたマグロの味、想像出来ますか?(実に美味です!)

食欲が落ちてくるこれからの暑い季節、少し変わった食材にチャレンジしてみることも良いかもしれません。ただし腐敗には要注意です。同じ微生物が関与する過程ですが、一般的にヒトにとって良いものが「発酵」悪いものが「腐敗」とされます。食品の熟成はプロに任せて、過程では消費期限を守りましょう!




水の月の水無月
4月のブログでは白い花を付けていたジューンベリー、6月は名前の通り実がなりました。この木は大変早足で花も実も1週間程度しか楽しめません。





今月の治療指標の達成度です。
水の月の水無月


水の月の水無月


貧血関連ではHb値は維持している一方でESA使用量が増加しています。鉄動態 (Tsat, ferr)に有意な動きは無く、新規導入や消耗性疾患罹患後で貧血の回復に比較的多量のESA(ネスプ60〜120µ/W)を使用した影響と思われます。栄養指標では比較的良好であった血清アルブミンが低下傾向にあります。Pも十分低く透析量がオーバースペックになっている可能性もあり、 症例によっては透析量を減らす、TMP高値によるリーク量が多くなってないか注視する、これからの季節暑さにともない摂食量が低下する場合には、初期から積極的に栄養補助食品、経静脈栄養によるサポート(後者は重度な場合に限る)を展開したいと思います。





水の月の水無月
エサを啄むスズメ。




水の月の水無月
野鳥のエサとして用意したひまわりの種が自然発芽して花芽をつけました!





水の月の水無月
白樺の根元の花々。




水の月の水無月
半日陰の王者?ギボウシ。





水の月の水無月
透析室を見守るスタッフ。

今月スタッフが1名産休に入りました。また別のスタッフに二人目のお子さんが誕生しました。秋には2名が産休に入る予定です。ネットニュースを見ていると、子供を産むことを奨励する発言があると、あらぬ方面から女性の権利云々と茶々が入ります。これには極めて強い違和感を感じざるを得ません。日本の人口は減少する一方で2050年には1億人を割り込む試算も出ています。同時に生産人口割合の減少と高齢化率の上昇が同時進行し、寿命の壁から2050年過ぎには両者ともパラレルに低下する予想です。2100年には総人口8000万人程度でしょうか。江戸時代の人口が3000万程度なのでまだ2倍以上ですが、当時と社会インフラや財政バランスが圧倒的に異なるため安心出来る数字ではありません。
問題の解決には様々なアプローチが必要でしょうが、子供を産みやすいそして育てやすい環境が喫緊の課題です。少なくとも当クリニックでは出産・子育てには可能な範囲で全面的に協力する方針です。




水の月の水無月
院内ではゲンペイボクが今年も花を付けました。秋口まで長い期間楽しめます。



須坂 腎・透析クリニック


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Posted by Kidney at 17:03│Comments(0)ひとりごと
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