2017年11月27日
霜月の庭の紅葉はまだ散らず〜寒くなりました!
白樺の葉はすっかり落ちてしまいましたが、イロハモミジはやっと色付き始めました。白樺の黄色と紅葉の赤の対比を期待しているのですがなかなか一緒に色付いてくれません・・・
白樺、数えるほどしか葉が残っていません。
ニシキギも葉は落ちて実が残るのみ。
実と言えばグランドカバープランツのコトネアスター・オータムファイヤーの赤い実。
こちらの黒い実はヒヨドリが啄んでいました。
11月12日に松本市で長野県透析研究会が行われ、佐藤MEが演題を発表しました。
災害に備えるとは・・・想定する災害の規模によっても随分異なってきます。むしろ「現状で何処まで対応出来るのか?」を明らかにすることで問題点を絞り込み、どのような解決法が可能なのかをシミュレートしてみました。
2015年3月2日の早朝に長野県の広い範囲で生じた比較的長時間の停電を経験したことから、当院では昨年自家発電装置を導入しました。商用電源が落ちると15秒で起動し約10時間の連続運転が可能です。
月曜日の透析開始前に停電が発生したと想定し燃料の減り方と給油のタイミングをシミュレートしました。
数時間の余裕を残して満タン給油すると回数は2回で済みますが、2回目が22時前後と遅い時間となることが想定されました。供給先であるガソリンスタンドの営業時間なども考慮すると、2回目の給油は4時間ほど早めて行うと翌日の朝も余裕の残量で開始出来る結果となりました。このように単純計算だけではなく、実際に即したシミュレーションが重要であることも分かります。
続いて断水時のシミュレーションも行いました。
限られた水で治療を継続するため、なるべく水消費量の少ない治療モードに切り替えて透析時間も必要最小限とします。これをみると普段から除水量は余裕を持って少なめに心掛けることが大事であることが分かります。
現在容量3000Lのタンクを使用していますが様々な制約から有効用量は1800Lで使用可能な透析用水(RO水)は更にその80%のみとなります。
月曜日の透析前に断水が発生したと仮定した給水シミュレーション結果です。2000Lの給水車による給水を想定していますが一日3回必要となります。断水時は多くの施設や個人で水の供給が必要となることから、給水回数はなるべく少なくしたいところです。
そこで緊急時のみ容量1000Lの仮設タンクを設置することで、給水回数を2回に減らせる結果を得ました。これを元に断水時の対応策を更に詰めているところです。
話はかわり、師走もすぐそことなりクリスマスディスプレイの季節となりました。
今年もクリスマスツリーのお目見えです。
去年作ったディスプレイも健在♪
リースも彼方此方に配置!
今月の治療指標の達成度です。
血流量は7月までの350ml/min前後から今月は325ml/minに低下しました。透析時間はご高齢の新規導入の方が増えた影響で平均は低下していますが、5時間以上の方の割合は10%以上を維持しています。Kt/Vの平均値および>1.8の割合に大きな変化はありません。一方で若干サイズの大きい老廃物であるβ2MGの値と除去効率は低下しています。栄養指標のアルブミンの平均値はやや低下しましたが、有意差は無いようです。血流の減少はKt/Vよりもβ2MG除去量に大きく影響している可能性があります。現在血流量をこの3ヶ月で低下させた群と維持した群でKt/V、β2MG除去量、アルブミンで群間比較を行い有意差のある変化があったのか検証中です。筋肉量の指標である%CGRは久しぶりに増加しました。栄養状態の回復で遅れて上昇してきたのか、揺らぎの範囲なのかこちらも検証継続です。県透析研究会の発表を終えて一息ついている臨床工学技士さんにデータの抽出と解析を指示しました。貧血、リン、副甲状腺ホルモンの達成度はいずれも90%以上を維持出来ています。寒くなり火入れした食材が多くなってのかリン(P)の上昇を多くの人で認めました。蛋白を摂取すると増加する尿酸に比べPの上昇幅が大きいのが特徴であり、加工品に含まれる添加物由来の無機リンである可能性が疑われます。練り物などはこの時期に嬉しい食材ですが、無機リンの含有量が多い食材でもあり少なめにする工夫が必要です。
サンシュユの花芽、昨年はほとんど形成されず寂しい初春でしたが来年は期待出来そうです。
ハナミズキの花芽も去年より随分多くつきました♪
里山にも冠雪が見られる様になり季節は晩秋から初冬に移り変わろうとしています。寒くなると流行する感染性胃腸炎は例年並みのペースで年末にかけて増えそうです。県内のインフルエンザは佐久、上田で定点罹患数が流行入りの目安を越えましたがまだ散発的です。
まだの方は12月中旬までにインフルエンザの予防接種をお勧めします。また外から帰ったらうがい・手洗いを徹底し、住まいでの湿度管理を行うなど感染予防に努めることも大切です。今年も残り1ヶ月、元気に過ごしましょう、
須坂 腎・透析クリニック
クリニックHPがモバイル端末でも見やすくなりました!
Posted by Kidney at 18:14│Comments(0)
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