2018年01月29日

戌年なれど鳥が集いて2018年スタート

戌年なれど鳥が集いて2018年スタート
2018年が始まってからもう1ヶ月が過ぎようとしています。今期は比較的雪が少なく楽をさせて貰っていましたが、自然はやはり甘くはありません。「太平洋側を南岸低気圧が北上し「カミ雪」が降ると、一時的な雪晴れをはさんで寒気が強まり北信に「シモ雪」が降る。」1月23日信毎斜面に載っていたとおりの展開となりました。中庭にも雪が積もりエサ不足のためか、スズメの個体数もいつもより多めでした。





戌年なれど鳥が集いて2018年スタート
最も積もった際の様子ですが、例年に比べれば少ない方です。





戌年なれど鳥が集いて2018年スタート
雪降る中、藤棚の枝に止まり心なしか小さく丸まった様子のヒヨドリ。昨年の今頃は複数で飛来し大きな鳴き声を上げていましたが、今季はこの1羽のみの飛来が続きます。昨年よりも周辺にエサが多いのでしょうか?





戌年なれど鳥が集いて2018年スタート
白樺の枝にとまるスズメ、背景が白いと逆にスズメの羽色が目立ちます。





戌年なれど鳥が集いて2018年スタート
寒さが本格化すると何故かキジバトの飛来頻度が減ります。私とスタッフがジビエでキジバトを美味しくいただいたこととは・・・因果関係はないと思われます(笑





今季最強寒波が到来し「シモ雪」が降った週は日中の気温も氷点下となる「真冬日」が続きました。日中も温かさを感じられなくなると、体感的な寒さも一段深まる印象です。朝の冷え込みも強く室内が十分暖まらないうちにエアコンの端末に「霜取り中」が表示され、慌てて石油ストーブを併用することになりました。
寒さが深まると流行のピークを迎えるのがインフルエンザ、長野県では1月第3週に定点あたりの発症が警報発令基準の30人を越えてインフルエンザ警報が発令されました。
【図は長野県HPより】
戌年なれど鳥が集いて2018年スタート
定点あたりの感染者数は例年以上に強いピークを描いており、患者数が急増していることがうかがわれます。今年は早期からB型インフルエンザも流行しており、典型的な症状を示さない罹患者も多い印象です。38℃以上の発熱が無くても体調不良が継続した場合は医療機関を受診し診断を受ける必要があります。もしインフルエンザと診断された場合は医師の指示に従い、また職場の規則に則り休養することが必要です。理由の一つは重症化・遷延化させずにしっかり直すこと、もう一つは不用意に出歩き感染源とならないためです。

小中学生を対象としたインフルエンザ予防接種は70年代後半から90年代前半にかけて集団接種が義務付けられていました。まれに重い副反応が生じ社会問題化した事などから、1944年に任意接種となり90年代後半には接種率は数%にまで低下しました。その結果、インフルエンザによる平均学級閉鎖日数が接種義務があった頃の15倍強になり、高齢感染者数や死亡者数の増加そして小児ではインフルエンザ脳症の増加などが問題となりました。接種率低下の弊害が明らかになると2000年以降接種率は反動的に上昇し80%近くまで回復しました。当然のことながら、平均学級閉鎖日数は短縮し高齢者の死亡数も低下しました。これらは学術レベルの担保されている論文となり、客観的に見て正しい結果と判断出来ます。ワクチン接種に関する議論を見ると、実に正しくない情報を根拠に不要論を述べる書き込みが多く閉口してしまいます。集団生活を送るが故に感染が広がりやすい学童、免疫力が低下し重症化しやすい高齢者や慢性病罹患者は積極的に予防接種を行い、有効な「集団免疫」を発動させる必要があると感じます。
(Huffpostの記事を参考にさせていただきました)




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今季も患者さんから提供された傷ありリンゴを野鳥に提供しています。今のところご常連はヒヨドリのみ、お席は十分空いております。





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主に果実を食べて育ったヒヨドリはクセも無く美味しいそうです(笑





今月の治療指標の達成度です。
戌年なれど鳥が集いて2018年スタート



戌年なれど鳥が集いて2018年スタート

透析医会の指標である貧血、リン、PTH、透析量、透析時間は全て90%以上を維持出来ています。お年越しで加工品の摂取が多かった影響か、ややリンが高くなりましたが全国平均と比較すれば十分低いレベルです。平均血流は横這いであり透析量も同様の傾向でした。各種栄養指標は変動の範囲であり、少なくとも低下は見られませんでした。β2MGは冬期に多い感染の影響で前値はやや高め、除去率は概ね80%前後を維持していますが血流量の低下で若干減少傾向です。昨年後半増加したESA使用量は今月低下、鉄補充の効果で出ていると思われます。今年も高血流高効率の透析を基本方針としますが、高齢者の増加に考慮し栄養状態を加味した個別の透析条件の最適化を更に進めたいと思います。

今回は年越し後初の定期検査ですが、いつもの年と比較してカリウム、リン、血糖値など食事の影響を受けやすい項目の変動が少ない印象を持ちました。回診の度に添加物由来の無機リン摂取を避ける様にお話しして1年余、リンを下げる目的で蛋白質を制限しないやり方が浸透してきたのならば嬉しいことです。今年の目標はこれを栄養指標の改善に確実に繋げることです。



戌年なれど鳥が集いて2018年スタート
近くにスズメがやって来て、少しムッとしているようなヒヨドリ。気の強い鳥でリンゴの近くにいるスズメを追い回すこともあります。




戌年なれど鳥が集いて2018年スタート
真冬日の光景(外)




戌年なれど鳥が集いて2018年スタート
真冬日の光景(中)

患者さんからいただいたシクラメン、看護助手の吉澤さんが頑張って短日環境を整え見事に赤色化したポインセチア。彩りの少ないこの時期には重宝します。

ポインセチアの赤い部分は花芽の近傍にある苞、アジサイと同じです(一つの花を包むのが萼、二つ以上が苞)。つまり花芽が付かないと赤い苞も現れないため、花芽を付けるために短日処理が必要です。シャコバサボテンやカランコエもそうですね。ポインセチアはメキシコ原産のため寒さに弱いのですが、上手く冬を越すと何年も栽培出来るそうです。(吉澤さん、来年もよろしくお願いしますね〜)



戌年なれど鳥が集いて2018年スタート
冬の季節もそろそろ折り返し地点、来月は受験や卒業準備で忙しくなる人も多いでしょう。余計な感染症で時間を取られない様に予防が大切です。

1. 外から帰ったら先ずうがい、その後石けんで手を洗い、十分な水ですすぎ、手荒れ防止のハンドクリームで仕上げ。
2. 外出時、特に人混みでは使い捨てのマスクを着用、そしてマスクの外側にはなるべく触れない。
3. 室内は湿度40%以上に加湿、ただし60%以上にするとカビ繁殖のリスク。
4. 十分な栄養と休養で体力温存。

残念ながら体調不良となってしまった場合は、

1. 早めに休養
2. 早めの受診
3. 十分な長さの自宅療養

自己と周囲の両者に優しい対応がポイントです。


須坂 腎・透析クリニック


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Posted by Kidney at 19:50│Comments(0)ひとりごと
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