2018年04月27日
春爛漫〜新緑の季節
温かくなったり寒くなったり、気温の変動幅が大きい季節です。4月下旬となるとその変動幅も上方に移行し初夏を思わせる暑い日も出てきました。クリニックの中庭ではフジの花も咲き始め、手前のミツバツツジも花数が去年より多い様子です。
これは4月初旬の「黄花カタクリ」。野生のカタクリよりも半月遅れて花を付けました。
咲き始めのユキヤナギ、背景のブルーはムスカリ。
先月末は蕾だったサンシュユも開きました。
サクラ、エドヒガン系のためソメイヨシノよりも早く濃い色の花を付けます。
散る寸前まで大きく開花したハクモクレンを前景に、奥はサクラとレンギョウ。
こんな吉祥も。強い雨の後で西日に照らされ現れた虹、よく見ると外側に副虹も見えます。
今月の治療指標の達成度です。
3月に新規血液透析導入患者さんが集中したため若干統計にも影響が出ましたが、全体的に見て大きな変化はありません。平均脱血量(Qb)は300ml/minを越え標準的な4時間透析が主体ですが平均Kt/Vは2.0以上を維持出来ています。高血流高効率透析により血清P値は全国平均よりも低く抑えられている一方、血清アルブミン(Alb)は全国平均レベルであり、栄養状態を維持しながら低いP値を達成出来ていることになります。
Pは高いほど、Albは低いほど予後(余命)にマイナスの影響を与えるため、Albを維持しながらPを低く保つ事は理想的と言えます。筋肉量の指標である%CGRは全国平均より低く推移しています。これは年齢的な影響もある印象です。「わが国の慢性透析療法の現状 2016年末現在」によれば透析患者の全国平均年齢は68.2歳に対し当クリニックでは70.2歳、全国平均で度数分布が最多なのが65〜69歳に対し当クリニックでは75〜79歳(中央値73歳)となっています。
2012年に透析会誌に発表された鈴木等の論文(透析会誌45(2):143〜155, 2012)では栄養状態が悪い患者(特にAlb< 3.0, nPCR<0.7, %CGR <80)ではQbやKt urea (≒Kt/V)の増大が必ずしも死亡リスクの低減に結びついておらず、高効率を進める一方で栄養状態の維持・回復を志向した透析条件の設定が必要不可欠です。「しっかり透析」をして「しっかり食べる」これを実践するため、今年度も口腔環境を整えるための歯科受診の励行、便秘のコントロール、管理栄養士の介入をより積極的に進めたいと考えます。
ムスカリとチューリップ、白と青のコントラストが爽やかです。
オダマキは一度花が終わりかけましたが、気温の上昇で復活しました。
一重山吹、その奥は白花山吹、背景にフジ。
フジの下に小鳥用の餌籠を吊してみました。この時期フジ周りにはにはクマバチが屯し、餌を補充していると羽音が必ず聞こえます。名前に反してクマバチの性格は温厚とされ、驚かせない限り刺されることは希だそうです。更にこの時期低空をホバリングしているのは交尾の機会をうかがうオスの個体が多く、産卵管をもたないオスはそもそも「刺す」ことが出来ません。
春になり中庭を訪れる鳥もスズメとキジバトのみになりました。餌籠と同時に餌台も置いてみました。キジバトは設置後1週間で餌台を利用するようになりましたが、スズメが餌台や餌籠を使い始めたのは更に1週間後でした。スズメの用心深さは単純計算でキジバトの二倍です(笑
6年目のスタートです!
スタッフ一同、より良い治療そして快適で安全な治療環境を提供するべく更なる研鑽を重ねる所存です。
須坂 腎・透析クリニック
Posted by Kidney at 18:01│Comments(0)
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