2018年08月23日
続く猛暑と台風と次の季節のわずかな気配
先月はまだ蕾だった矮性のヒマワリが開花しました。
プランター植えのため保水力が弱いのか、それとも激しい暑さのためか、日に数度水をやらないとしおれてしまいます。
もともと屋内から見やすいように屋根下にプランターを置いていました。しかしヒマワリの名の如く太陽の方向を向くため花の後ろ姿しか見ることが出来ず、庭の中程に置き場所を変えてみました。
熟したヒマワリの種は鳥の餌になりますが、待ちきれないスズメは直接啄んでいます!
先月は熱中症について書きました。先頃、高校野球が終わり東北のチームが久しぶりに決勝に進んだとか、その投手が過酷なまでの連投を続けたとか、野球に全く興味の無い私にも喧騒が聞こえてきました。そもそも屋外で運動すること自体危険な気温の中で試合をすることが妥当なのか疑問に思っていましたが、最後の方は東北のチームや選手を讃える報道一色で更に違和感を感じました。「感動をありがとう」で終わってしまって良いものなのか?学生が健康を犠牲にしてまで達成感を得なければいけないのか?
この問題は危険性が指摘されているにもかかわらず難易度の高い「組み体操」が、達成感や協調性を育むとの理由で未だ続けられていることと根本的に同じと感じます。実行者からは、教育的な観点から望ましい、生徒が望んでいる、と言う声があるようです。しかし大きな怪我を負う可能性がある手段が教育現場に相応しいのか、生徒が望むように誘導していないか、むしろ危険性を指摘して諫める立場の人が機能不全に陥っていないか?
アマチュアスポーツに関する良くない話題が多い昨今ですが、共通する病理として精神論つまり根性論的な風潮が土台にあるように感じます。練習にしても試合にしても精神的修練の呪縛を離れて合理的なやり方に変えていく時期なのではないでしょうか・・・と帰宅部であった私などは考えてしまいます。
スズメたちの生存競争に暑さは関係ないようです(笑
今月の治療指標の達成度です。
先月は血流増加によりβ2MGの濃度および除去率が著明に改善した結果が出ました。血流の増加は他にもTMP(膜間圧力差)の低下に寄与します。TMPが高いとアルブミン漏出量が多くなるため、TMPを低く維持する事は血清アルブミンを維持する上でも大切です。更に圧力は断面積に反比例するため、ヘモダイアフィルターの膜面積を増やすこともTMPの低下には有効です。今月は特に膜面積の見直しも行い、先月の平均膜面積2.36±0.40㎡から今月は2.46±0.35㎡に上昇しました。ヘモダイアフィルターの特性に依存するアルブミン漏出量の差もあるため、変更後のアルブミン値の推移によっては膜面積は同一でアルブミン漏出量のより少ない膜への変更も検討されます。
血清アルブミン値はほぼ横這いで、今月も血流増加の負の影響は認めていません。筋肉量の指標となる%CGRは上昇しました。透析液重炭酸濃度も見直しの最中であり、現在週始めの透析前重炭酸濃度を20-21mEq/Lとしています。K/DOQIのガイドラインでは22mEq/L以上を推奨していますが、総CO2と血ガス測定の違いと、週始めと週中日のサンプリングの違いから週始めの血ガス分析ではガイドラインから約2.4mEq/L低い数値(19.6mEq/L)が適当とされます。当院ではこれを根拠に調節を行っています。
濃紺と赤紫のトレニアそして黄色のメランポジウム。木陰の鉢植えですが暑さに負けず咲いています。
こぼれた鳥餌から勝手に生えた蕎麦の花、花の少ないこの季節にはむしろ貴重な存在。
コムラサキの実、少しずつ色付き始めています。
日中はまだ暑く、台風の影響で今季最高気温も更新していますが、朝夕は確実に涼しくなってきました。コムラサキの実のグラデーションもわずかながら顔を出し始めた次の季節の気配かもしれません。
須坂 腎・透析クリニック
Posted by Kidney at 17:13│Comments(0)
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