2024年01月25日

令和6年辰年睦月の冬景色


令和6年の元日は月曜日。よってクリニックの仕事始めは元日です。幸い雪も降らず落ち着いたスタートとなりました。このまま積雪のない穏やかな冬を期待していましたが・・・




やはり雪の舞う冬景色となりました。




雪がほどよく着雪した「ユキヤナギ」。初春にヤナギのようにしだれる枝に白い小さな花が咲き乱れる様子を雪に見立てて命名されましたが、本物の雪を纏い開花している姿を想像してしまいます。




南天の赤い実にも雪が舞い降りてお正月らしさの漂う絵になりました。
1月中旬にかけて結構な積雪となり雪かきの頻度も多くなりました。雪かきは全身運動でもあり特に腰への負担が大きく腰痛が悪化傾向に。




「山田温泉大湯」
腰痛が悪くなり始めたら必ず訪れる場所、高山村山田温泉の公衆浴場「大湯」。解党00年の歴史を持つ名湯で、入浴後は熟練のマッサージ師に施術を受けた後のように症状が軽くなります。



2024年1月の治療指標の達成度




年末年始で食事内容が普段と変わり、その影響で血清リンや栄養指標に変化がでるのでは?と考えていましたが統計的には有意な変化を検出しませんでした。ただし血清リンが急上昇し、せっかく落ち着いていたPTHまで上昇してしまったケースもあり変動幅の大きな例では処方の調節や栄養指導の予定を入れました。

血液中のCaやPは消化管で吸収され腎臓で排泄され骨と血液の間で動的なやり取り(代謝)が行われています。そしてパラサイロイドホルモン(PTH)やビタミンD等の物質が腎臓、消化管、骨の三者が関係するこれらの代謝を調節しています。PTHが骨に作用すると骨が分解されCaとPが血液中に移動しCa濃度が維持される一方、余計なPは腎臓から排泄されます。しかし腎不全ではPの排泄が滞るため血液中のPが上昇します。また消化管からのCaの吸収に必要なビタミンDは腎臓と肝臓で活性化されて初めて機能します。腎不全では腎臓でのビタミンDの活性化が低下し消化管からのCaの吸収が少なくなりCaは低下しやすくなります。PTHはCa濃度が低くP濃度が高い状態で分泌が亢進するため、中等度異常の腎不全では病的に血液中の濃度が高まります。この状態を二次性副甲状腺機能亢進症といいます。これを放置すると骨からCaやPがくみ出され骨が病的に脆くなるため、PTHの産生を抑制する働きのある活性型ビタミンD製剤や、PTH産生細胞に対してCaが十分あるようなふりをするCa受容体作動薬(Ca mimetics)を用いてPTH濃度をコントロールします。
PTHが高くCaが低い場合はCa濃度を上げるビタミンD製剤を第一選択とします。しかしビタミンD製剤はP濃度も上げてしまうため、同時にPが高いと使用しづらくなります。その場合はPのコントロールを優先させます。PTHが高くCaも高い状態ではCa受容体作動薬を選択します。この薬はCaが潤沢にある「ふり」をするので使用すると実際のCa濃度は低下します。従ってCaが低い場合は使いにくいといえます。実際は両方を使用するケースも多く、毎月の採血の結果からP>Ca>PTHの順でコントロールしています。



ハクモンレンに積もった雪と青空。



真冬に咲くハイビスカス。




インフルエンザA型は例年よりも早く流行した分、ピークアウトも早めでした。1月下旬となりインフルエンザB型もわずかですが検出されるようになりました。COVID-19は漸増傾向にあり第10波と見る向きもあります。
5型感染症になりましたがインフルエンザよりも感染力が高く、高齢者やワクチン未接種者では重症化率も高いため、感染の拡大には一定の歯止めが必要です。雨の降る日には傘をさすように、人混みの中では余計な飛沫を吸い込まないようにマスクを付けることはコロナ禍前から普通に行われていました。新型コロナウイルには持続感染による心血管系や神経系への影響、EBウイルスなど他の持続感染ウイルスの再活性化への関与などまだ十分に解明されていないリスクが潜んでいます。不用意に感染してしまうことは健康にとって非常に損をしていることになります。基本的な感染対策である手洗い、うがい、人混みでのマスク、定期的な換気、油断なく実行したいと思います。

須坂腎・透析クリニック
  


Posted by Kidney at 14:37Comments(0)ひとりごと
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